そうとうにソロピアノが好きな、たにぴ@もまゆきゅです。
意外とソロピアノのアルバムを沢山持ってますわ。
専門のアコギよりも、寧ろピアノの方が多いくらいです。
山下洋輔さんのソロと言えば"SENTIMENTAL"という、傑作スタンダード集がありますが、
「レゾナント・メモリーズ」は、スタンダードは僅かで、
山下さんオリジナルの楽曲が多く収録されていて、
そこが魅力。
異常なスゥイング、ゆっくりとコードを押えるなんてない、
独特の落ち着きのないフレーズと、
それなのに落ち着き払った荘厳な雰囲気。
我らがタモリさんが、
「(山下洋輔は)お札になっても大丈夫な人だから」
と表現してましたが、
確かにね、音楽に品格と雅とニセ江戸前の粋がある。
ハチャメチャもあるんだが。
ぼくはお札になるくらいならお札が欲しいけど、えーと失礼しました。
ピアノは、ヴォイシング、メロディ、リズムを1台で表現する最良の楽器だ、
と言ったギタリストがいます。
確かに、これらを同時に表現する能力には、ピアノは抜群なものがある。
ギターや他の楽器が、
そもそものところで(カントリー色とかボサノバとか…)、
世界を限定しているのに対して、
ピアノは、特定のジャンルを響きの中に持っていない。
これは、ありそうで他にはなかなかないことです。
しかし山下さんはずっとずっと昔、故谷啓さんに、
「トロンボーンっていう楽器は、ピアノよりも何倍も表現力がありますね」
と言ってました。驚いた谷さんは、何処がなの?と質問。すると、
「だってピアノは動けない。
トロンボーンはこうやって来たら(…とバルブを上に向ける構え)どうします?
全然ピアノなんて適わない」
と笑顔。何処までが冗談なのか、何処までも冗談なのか、
或いは、冗談も本音も同じなのか。
ぼくはいつ頃、ギターでポーズを決めるタイプのミュージシャンになるだろ。