つれづれ

Sex Age & Death/ボブ・ゲルドフ

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争いと差別と権力闘争がキライな、たにぴ@もまゆきゅです。

Bob Geldof がブームタウン・ラッツで一世を風靡した頃には、
誰も更に"Do They Know It's Christmas?"で一世を再風靡し、Live Aidで再々風靡す
るとは、
きっと考えていなかった。
スキャンダラスな歌詞のお騒がせ野郎だと想ったのかもね。
ゴスペルとフォークとパンクが混然一体となった、
破壊力抜群の名曲、"I Don't Like Mondays"は、実に思慮深い、
知的に扇動的な曲だった。やっちまえ!という音楽とは違った。

この気分を的確に言葉にするのは難しい。
月曜の朝にライフルをぶっ放した少女の歌。実在のその娘は、
多分、この曲のテンションに近かった。ヒャッホーとかでなく、
バスン、バスン、…。
邦題の「哀愁のマンディ」は、偶然だろうけど言い得て妙。詩的に鬱。
世界から、争いや貧困や差別や闘争や抑圧や攻撃が無くなれば、
コトは違ってくるのだ。
最初から、Bob Geldofはそういう思想の持ち主だったんじゃないか。
怒りを忘れないのは、怒りを無くしたいから。
そしてその目的を前に途方に暮れるから。

なんとエロジャケ・チャートに入るこのアルバムですが、
実は背景は猛烈にシリアス。
2人の娘さんをもうけ、連れ添ってきた奥さんが、突然他のバンドの男と逃げ、
散々揉めたあげく、別離。
しかし男は自殺。そして元妻は、すぐにオーバードーズで死亡。
ボブは、元妻とそのバンドの男との間の子供も養子に迎えている。
政治的、慈善的な活動と言動で賛否両論を受けながらも、
U2のボノと同列に認知されている。
私生活のこんな状況でさえ、マスコミや好事家は囃したり叩いたり。
ぼくはこの件で彼の取った態度は、立派だと想うよ。
奥さんはプレッシャーに耐えられなかったのかも知れないし、
いわば慈善セレブのボブの名声の前にそのバンドの男だって、風当りは強かった筈。
では、サー・ボブ・ゲルドフに何が出来たか。
…わからないよ、ぼくには。
彼女達に、
優しくしても権利を主張しても隠れても真っ当に発言しても、
辛かっただろうな。自分自身が誰かのマンディになってしまったわけでしょう。

このジャケット、こんな評価もありますが、
それはそれとしてぼくには、どうも安っぽく見える。
綺麗です、でも、ちゃちなムード・ミュージックのジャケットにも見える。
因みに中の写真はもうチョイワルな感じ。
音楽の作りも大物にしては見事に内省的。聴いてて苦悩が伝わってくる。
ロックの爽快さは皆無で、国家さえ動かす男とは想えない。
そしてそれら全てが、ぼくには好ましいんです。

不思議だよね。
ビジネスで大成して、アクティビティストとして支持されて、
名前を残すロック・スターの顔もあって、
でもある意味臆面も無く自分の小ささを吐露する様な音楽をつくる。
重厚なスターでも、例えばディランや、
ブルース・スプリングスティーンや、パティ・スミスや、
私小説の様な箱庭から宇宙的世界観迄拡げる思想家は少なくない。
しかし、このアルバムの小ささは、ほんとに凄い。ちっせえ。
匹敵するのは、ミスター私小説ことボブ・ディラン位じゃないかな。
楽器が少ないのでも、編成がシンプルなのでもなくて、
それなりにラウドで、音楽的にとてもいい。
しかし音像が、心象を反映している。
レンジを小さくしてるみたい。それでも大音響でかけたらちゃんとダンサブル。
切なくて、涙が出る。

フィル・コリンズとポール・マッカートニーとボブ・ゲルドフと坂本龍一でバンド組んだら、
全員左利き。鏡の世界のバンドみたいだな。
大村憲司もジミヘンも左利きだけど、右のギターを使ってるし。
あ、ジミヘンは右用ギターをそのままひっくり返してるんだった。
憲司さんはギター弾く時は右利き。青山陽一もそう。
坂本龍一のピアノは鍵盤が逆向き…うそうそ(^^;
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by momayucue | 2013-02-08 01:10 | つれづれ | Comments(0)

モンキーマインド・ユー・キューブ・バンドのミュージックライフ。 こんな時代も音楽でしょう!


by momayucue
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