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つれづれ

Pilgrim/エリック・クラプトン

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クラプトンを時代の音楽センサーと捉えてる、たにぴ@もまゆきゅです。

ヤードバーズなのか、
ブラインド・フェイスなのか、
クリームなのか、色々とEric Claptonへの想い入れがあって、
その後のソロ活動がギターの神様というイメージを削いでしまってる人、多いでしょう。
ぼくはそうじゃない。
ブルースマンとしても孤高な人だと想うけれど、
ブルースの視点から全ての音楽を再解釈し、アダプトする人と捉えてます。
こういう人はなかなかいないよ。
それ程熱心なリスナーとは言えないたにふじですが、
逆にだからこそ、彼の言葉を神の声とかユダの声とか感じたりしない。

音楽をやるっていうのは、
時には永遠の鳴り響きを模索し、
しかも時にはそれを最先端の技術の中に見出したりトライする行為。
時には、共同体の言葉やストーリーを背負ったシンガーソングライターに徹し、
悲しみや幸福を表現する行為。
そして立ち位置によっては、破天荒どころか破滅的に振る舞い、
預言者の様に振る舞い、悪魔にも天使にも立ち居振る舞う。
音楽の背景を問われ、音楽だけの実存でも問われる。
それらをうまくかわす方法がひとつあって、それは、超然としたイメージに保つこと。
そして、このアルバムでとりわけ顕著に、クラプトンはそうじゃない。

この重さ、暗さ、やりきれなさ、に、
ギター・ヒーローに帰依したファンは釈然としないかも知れないね。
ぼくは、やりきれなさこそが希望だ想う。
他にある希望なんて全て偽物だ、くらいのことは、不調な時には言いそうだ。

ProToolsという、この頃からほぼ業界標準となったDAWで、
かなりソレ感を剥き出しのアレンジを施した。
ギターの登場シーンも少なく(しかし予想以上に印象的で)、老いさらばえた…、
いや、滅びた世界からの音楽の様な演出を。どうしてここ迄しないといけなかったん
だろう。
何となくそんなことを想ってみたりもします。
どうせ、音楽でその絶望には、…届かないのに。それとも、届くものなのだろうか。
ぼくの経験からは、絶望の淵の縁のふちにいても、音楽をしてしまう。
そしてそれは、他人の懐に入り易いものになりがち。
だけど、届かない事柄への無力感と、届かないという無力感からは、
逃げられないです。

それでも投げ出さないのは、何故だ。
いや自分がですよ。
by momayucue | 2014-02-08 16:03 | つれづれ | Comments(0)

モンキーマインド・ユー・キューブ・バンドのミュージックライフ。 こんな時代も音楽でしょう!


by momayucue
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