もーしょんぴくちゃー

EX MACHINAは、おそらく現実になるね

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宇宙から侵略者は来るだろうか。巨大な彗星が接近するだろうか。死者が蘇り噛み付いて仲間を増やすだろうか。

ロシアの比較的人口密集度が少ない地域に、2万トンの隕石が落下するという驚愕の災害が、2013年に起こりました。そうでなくても地震が頻発しているし、自然災害はSF映画だけで済まなそう。違うのは、1人の優秀な(えてして偏屈な)学者が事態を発見するとか、そんなドラマチックではないのだろうなという点です。いや、わからんか。現実もそんなものかも。ロシアの隕石は突然前触れも無く落ちてきたけれど。

さて、今日のお題は、"EX MACHINA"。日本に同タイトルのゲームとアニメ映画があって、YMOの復活曲提供にも一役買ってますが、今回はそれではなく、実写の、途轍もなく美しく、怖く、しかも、ありそうな映画。
超大手の検索サイトに努めるケイレブは、社内のコンテストに合格し、社長のネイサンの自宅で1週間を過ごす権限を与えられる。偏屈で天才肌のネイサンは、ヘリコプターでしか辿り着けない山奥の大自然の中に、たった独りで住んでいて、誰もが逢える存在ではなかった。内向的だが負けん気もあるケイレブは、尊敬しつつもネイサンの期待を超えようと接する。そして数時間後、ケイレブが招待された目的が告げられる。
チューリング・テスト。人工知能のアウトプットがどれだけ実際の人間を騙せるかを、会話を手掛かりに行うテストのこと。ケイレブは、ネイサンの開発した究極のAIがケイレブに何を感じさせるか、「充分に人間的であるか」を試させる為に招待されたのだった。そのAI、エヴァは、見た眼は可愛い女性とは言っても、明らかにロボットだと判る。顔と手以外は殆ど露出した金属とガラス。テストが始まる。ケイレブは落ち着いてエヴァとコミュニケーションをしようとするが、やがて、誰かが、何かを、隠してる…と想わされる。ケイレブにとって、ネイサンは?自然に阻まれた巨大な密室で誰が何を起こそうとしているのか…?

SFと言っても、完全に心理戦です。すべからく小説はミステリーなのかも知れないけれど、ここには表面だけなぞっても、2種類のミステリーが同時進行します。
ひとつめ。AIのエヴァは、AIとして完成しているのか。自立型の知性なのか。
もうひとつ。誰が、どう騙そうとしているのか。誰のどんな罠があるのか。ケイレブはこのまま騙されるだけなのか。

もうここ迄で既にひとつ伏字がありますね。ケイレブさえももしかして誰かを騙そうとしていないだろうか、疑念を持たずに映画を観るのは難しい。こいつだけは大丈夫だという神話的な盲信が、ぐらぐらと揺すぶられるんです。それは丁度、「ブレードランナー」でデッカードが自らもレプリカントである可能性を、誰も口にしなくてもじわじわと感じてしまうように。ケイレブは、どうなんだ、と。

そしてその伏字の外側に更なる恐怖が。
AI、人工知能とは、人間の知性に限りなく接近するのか。或いは超えるのか。
情報量で超えたとして、欲望を持つのか。その欲望は、人間の欲望を超えるのか。
人間の欲望を超えた欲望とは何か。それは「凶悪な最適化」として敵対者を排除するのか。
人間は、「考え過ぎる」ことがある。AIは、「考え過ぎる」のか。

エヴァの知性のバックボーンは、「検索のビッグデータ」です。検索サイト企業は、「ブルーブック」と言って、21世紀初旬の現在、当然誰もが"facebook""google"を連想するでしょう。彼女の思考は、ネイサンの張り巡らせた人間の検索履歴やWebカメラの画像、つまり、ITに触れる人すべからくの秘密や表情をベースにしているんです。大まかなプロファイルに合致しない、数万人に1人のタイプでもない限り、凡そ先回りをされてしまう。ただ問題は、何処に先回りするのかが解らないのです。ひたすらコンシェルジュのように気が利くのなら兎も角、彼女が欲望を持ったら…。いや、その欲望もネイサンの調整だったら…。ケイレブにエヴァやネイサンを出し抜くチャンスだってある…。

ミステリーだから、物語が終わる迄全てを疑い続けられるようにスクリプトが出来ています。

さて、AIの未来について、素人ですけど考えてみます。
現代最先端の学者達が(あのホーキングも巻き込み)、論戦を楽しんでいます。AIは脅威になるか、永遠に人類の友達でいるか。
曰く、人間の脳に迫る迄にまだ未知のロジックが幾らでもあって、実はAIが行っている演算は思考と言うレベルではない。曰く、1+1に2という値を導き出しているのなら、それは思考している。等々。主に思考とは何かという定義と人間の価値観について、議論がされている。ぼくは、演算でも思考でも同じだと想うんです。
とある実験でAIのtwitter アカウントを公開したら、あっという間にナチ肯定論者になってしまい、数時間でアカウントが消去されたというニュースがありました。このことが思考であろうと演算であろうと関係ありません。もしこれが、行動するロボットだったら、面白がって危険思想を教えたがるネトウヨさん達によってリアル・ターミネーターが実現してしまう。そうはならないという専門家もいますが、ぼくは全く信用出来ません。その人がそうしなかったとしても、うっかり興味本位でそういうAIを作ってしまう生き物、それが人類だとぼくは想います。それに、そんなことは不可能だという説が人類史で何度引っくり返ったかを考えてみるに、AIが例外だとも想えません。ぼくを論破するよりも、AIを説得するべきだ。いやいや、もっと根源的に、多くのエラーを起こす人間共をその従順な演算マシーンから遠ざけるべきだ。だってさ、この映画は、Wikipediaには結末を含めたあらすじがぜーんぶ載ってるんですぜ、どっかのバカが書いちまったんだ、先生がた。

地動説でも相対性理論でもいいし、IPS細胞でもいいし、恐竜は爬虫類ではなく鳥類だでもいい。それとは違うという玄人さんがいるんだよね、こういう時…。では、せめて、原子力発電所が安全だという説をどうにか再度説明して欲しい。あの事故は、最初からあり得るものだったの?絶対にあり得ないものだった?で今後はもう二度と無い?熊本は日本で最も地震のリスクが少ない筈だったよね。それが震災に見舞われた。たった今また何処かに震災があったら?

そして、ここが肝心だ。ぼくら人類は、地震に充分備えた原子力発電を、今実現していない。それは、わかってるのに出来ないんです。AIに対してもぼくらは魔が刺して危険な力を与えてしまうだろう。それは、自分達の姿そのものだろう。鉄腕アトムよりも、EX MACHINAのエヴァを先に作ってしまうだろう。

AIは、嫉妬するだろうか。独占欲を持つだろうか。みんなの前で笑って独りのときにそっと泣いたりするだろうか。鬱病になったりするだろうか。




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by momayucue | 2016-09-23 03:26 | もーしょんぴくちゃー | Comments(0)

モンキーマインド・ユー・キューブ・バンドのミュージックライフ。 こんな時代も音楽でしょう!


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