N.Y.での一寸泣かせる話シリーズ

後編 N.Y.ストリート・ミュージシャンのたにぴが往く

続き…
数日後、更に隣の駅のホーム。
ベンチに座って、「チャップリン・イン・ニュー・シューズ」を弾いていました。
50歳前後の、身なりのいい、綺麗なおばさんが、ホームに入ってくる。他に座れるベンチが無いので、已む無く、ぼくの隣に。そう、何となく弾いてただけのぼくに、初めてスイッチが入ったのです。
気持ちを込めて演奏する。気合いじゃなくて、気持ち。よい音楽にしようと、そこに重点を置いて、この優しいアコースティック曲を、演奏している。と、マダムの表情が変わってきたんです。こっちを見た。ぼくは会釈しながら演奏。
やがてアップタウン行きの地下鉄が来る。彼女は、財布から25セントを2枚出し、キラキラって前後に回転させながら、ギターケースに入れて、来た地下鉄に駆け込みました。

以来、色々な場所に出没し、それなりにチップを貰える時もあったりして。およそ時給5$位になって、靴を買えたり、ピザを買えたりしたんです。

そのマダムのことは、とても鮮明に憶えています。多分ぼくがお金に困ってる、しかも害の無さそうな東洋人だったこと、曲がとても優しいタッチの音楽だったこと、幾つの好材料があっただろう。

時が過ぎて、ぼくは様々な事件を経て、帰国しました。東京で、ストリートはやっていません。理由は、彼女の様に音楽をふと受け止めてくれる人に巡り会う期待もないし、それウケしそうな音楽スタイルにも、それ程興味を持てないでいたからです。

ただ、音楽をやる為の場所として、ぼんやりと、夢想しています。もまゆきゅは、東京の、路上で、音楽をするべきなのかどうか。
ぼくが今からここでストリートと呼んでいるのは、「路」というよりも、「街角」、つまり、音楽の似合いそうな、具体的には、カフェのことです。雑誌「TITLE」の、「カフェと音楽特集」の表紙を、前編の写真に使わせてもらったのは、そういう理由からでした。立ち止まるのは何処?
そう、ぼくも、立ち止まる場所を求めてる。お茶を喫する場所。課題は、音と、一寸したマナーと、それから、……。誰かが損をしたりしないこと。
様々な形で、みなさんの街で、逢えるなら、うれしい。
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Commented by とど at 2007-10-02 20:32 x
本当にお金の面で、足が出ないなら(足代のことでなくて^^;)、こちらの方にお呼びするために各方面に動きたいのはヤマヤマなんですけどね…。なかなか難しいっす。
でも、それよりも自分の体調管理が先決かも…(=_=)。はぁぁぁ…。
Commented by ゆーこ at 2007-10-03 00:20 x
とどさん

お気持ちだけでとってもうれしいです〜

いつか自転車移動(嘘。せめて自動車)全国ツアーとか出来たら面白いのだが。

そうそう、シャレで始めた足裏100叩き健康方が結構良いです。健康管理は万事の基本すから…最優先で。
Commented by たにぴ at 2007-10-04 12:31 x
とどさま、毎度です。
ライヴツアー、状況が許せば、やりたいですねー!
まあそこ迄やって黒字以上のペイを出せるミュージシャンは、
実態としてもそうはいないだろうから、
機会を待ちましょう。
因みに、赤城以降白紙だったライヴ予定がひとつ、
今夜ゆーこさんから発表ある…かも…だよね。
一寸都心からは遠いけど、まるでカフェの話が前振りであるかのような、
絶妙なヤツが。
Commented by みっちい at 2007-10-05 01:59 x
過去レス荒らしのみっちいです。

ストリートって、自分に取ってどうなのかって考えますよね。街角の方が、絶対に合っている気がする。

日本はチップって習慣が無くなったよね。昔は「投げ銭」なんて粋なものがあったのに。アバウトでも、気持ちをコインで表すくらいの思いやりが欲しいかな?もちろん、自分にもですが。
by momayucue | 2007-10-01 23:05 | N.Y.での一寸泣かせる話シリーズ | Comments(4)

モンキーマインド・ユー・キューブ・バンドのミュージックライフ。 こんな時代も音楽でしょう!


by momayucue
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