「お互いの嗜好を完全に共有することは出来ない」
と、バンマスゆーこさんは、私にやんわりと、遠まわしに、言ったことがあります。
いやもう、実際にはかなりかけ離れてる。
もし順番が違ったら、とてもバンドなんて出来なかったろうと想うことしきりです。
たとえば、キング・クリムゾン。
それなりに聴くことはありますが、
私にはどうも、高飛車で仰々しい、難しくないことをわざと難しくしたり顔で語る様な音楽に想えてならない。
トニー・レヴィンも、エイドリアン・ブリューも、大好きなのですが、
あのフリップさんが、どうもモチベーションを下げるんです。告白します。
たとえば、村上春樹の小説。
凡そ日本で最もヒットした恋愛小説でありながら、
賛否両論。
私は個人的に、「ノルウェイの森」が好き、という人に出逢ったことが、殆どありません。
人気あるのに、周辺にはいない。何故?
でまあ、ゆーこ先輩も、半ば怒ってるというくらいに嫌いらしい。
「女の書かれ方が最悪だ」
そ、そうなんですか?
著書にあとがきをつけたり、文庫化に際して解説をつけたりさえ、村上春樹はよしとしない。その数少ない例外が、
単行本の「ノルウェイの森」で、自ら、
「原則的に小説にあとがきをつけることを好まないが、おそらくこの小説はそれを必要とするだろうと思う」
としています。何か特別な呪いがかかってる?
その小説が、どうも、映画化されるらしいです。
フランス人の、トラン・アン・ユン監督が、日本ロケ、邦人キャストでやってくれるらしいです。
言うまでも無く、キャストよりも、音楽を誰がするのか、気になるたにふじでした。