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つれづれ

Dreaming of Revenge/カーキ・キング

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ライトハンドを使うことは滅多にない、たにぴ@もまゆきゅです。

きっとこれもぼくは、この手のミュージシャンが登場する度に、
「ぼくはタッピングはほぼしないんです」
みたいに言ってるんだと想いますが、
事実だからしょうがない。
理由は、…あまりないです。
マイケル・ヘッジスも、スタンリー・ジョーダンも、
ぼくの若い頃には既に活躍してましたし、
先日の密かなライヴでは、お客さまに、
「押尾コータローみたいでした!」
と、チョー過分な賛辞を頂きました。
普通の奏法だけだし、既に左手を傷めてたんだけど、
嬉しかった。

ライトハンドがイヤというのでもなくて、
自分にはいらないんですね。
力が無いとか言う以前に、なんちゅうか、こんがらがりそうで。
「こっちの手はこうで、でこっちの手はああして、
別な音を別なタイミングで出して、ああ歌も歌わなきゃ…」
想像するだにパニックだ。
ピアノを弾き語りする人は、それがデフォルトだもんなあ。
しかもペダルもあるし。

そんな中で、今日は、Kaki King。
タッピングを野蛮な迄に駆使し、いかつい目つきと可憐な声で、
オベーションをひぃひぃ言わせるギター奏者。
このアルバムなんて、タイトルが「復讐の夢」ですもの。
自己を取り巻く環境や偏見や好奇の眼差しを撥ね退け、
ずっとずっと、闘っている。
具体的なことは書きませんが、まあそうなんです。

パーカッション的なこともオブリガードも含めて、
全てをギターで、とりわけアコースティック・ギターで覆い尽くす人って、
少なくないですよね。
ある意味ぼくもそうだったかも知れない。
その時に注意深くならないといけないのは、
沢山の音を同時に出すことで、
次に鳴る音が、「同じ音でつまらない」とならないように。
フォークソングとしての音楽は、
道端で、大道芸として浸透してきた音楽は、
そうやって大技を繰り出すことで、喝采を受けてきた。
日本でも、長部日出雄さんの小説にあるように、
「どってんさせる」という競い合いがあったんですね。
勝ち抜きエレキ合戦のしくみです。
それで、辻で演奏して、投げ銭を頂く。
しかし今それを作品として提出するのには、ひとつ困難がある。
ギターで、工夫して違う音色を出す。ストロークやオクターブやハーモニクス。
エレキギターならば、ピックアップの切り替えやエフェクターやアンプのセッティング。
しかしアコギだとね…、色々やればやる程…。
これは自分のメイン楽器に対する偏見かも知れないけれど、
「ひたすらしょっぱい塩味」
「ダシばっかりの濃い味」
に感じることがないようにしないといけない。
ピアノだとそうは感じないのだから、
ホントに偏見なのか。

カーキ・キングさんの良さは、
ヴォーカルが半分を占めるというバランスと、
長過ぎない曲と、
ギターよりも、自分という独りの人間がフロントであること。
by momayucue | 2014-02-03 07:59 | つれづれ | Comments(0)

モンキーマインド・ユー・キューブ・バンドのミュージックライフ。 こんな時代も音楽でしょう!


by momayucue
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