つれづれ

piano/マーク・スプリンガー

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お金ないのにジャケ買いしてた、たにぴ@もまゆきゅです。

出来ないよな、普通。
何故あんなにレコード買ってたんだ、しかも中古じゃなく新譜で。
POP GROUPのメンバー半分が加わったリップ・リグ&パニックというPUNK&FUNKのバンドがあって、
Mark Springerは、そこのピアニスト。
記録では、アルバム出たのは1984年とのこと。ぼくが買ったのは86年。
N.Y.のタワーレコードで面出ししてたから、新譜扱いだったんだと想う。

当時、イギリスの最新の音楽は、1年くらい遅れてアメリカに渡ったのよ。
逆も真なりだけど。
ネットも何もない時代だし、
ましてやマイナーな音楽は伝播に色んなフィルターがあった。
売れそうかどうかをテキトーな目利き達がテキトーに篩にかけるんです。
却って日本の方が、情報だけだったら英米それぞれの音楽を早く聴けたかも。

で、このアルバムはそんな攻撃的な音楽シーンの中で、
ひと際「らしい」性格のものでした。
何が「らしい」のかというと、バンドでの凶暴なリピドーが出まくってるサウンドから一転、
非常に静的な、でもアカデミックって程でもない、味が勝負のソロ・ピアノ。
余程の人気というかニーズ、若しくは、余程の自信がないと、
普通はこんなタイプの音楽は世に出ないです。
チェリーレッドというレーベルの性格が、良かったんだろうなと想います。

80年代って、レコードの時代。半ばからCDが登場したのもひっくるめて、
一応、レコードとします。
主旨はつまり、カセットにしても何にしても、
レコーディング作品を作るのには、それなりにお金がかかる。
スタジオや、プレス迄行ったら当然だけど。
以前書いたけどぼくなんかはラジカセを橋の下に持っていって、
真夜中に静かな橋の下で曲を録音してた。
それはそんなにコストはかからない。ただある種の冒険っていうかさ、
想い切ってやることだったんです。
打ち込みでバンドの代用が出来たり、コンピューターで何でも作れて、
どんどん低コストになる。
HipHopってものが一般化して、ラップなら楽器さえ無しでもいい。そうなると、
音楽のハードルがぐっと下がる。
これらは、実にじつに、素晴らしいことだ。
ぼくも恩恵を受けてるし。
ただね、ひとつだけ、ほんとにひとつ、悲しいことがあるんです。

80年代迄は、こんなふうに作られたアルバムのことも、
頭の隅にある。そんな時代だった。
今は物量が多過ぎて、本当に地球の隅で静かに誕生している音楽を、
全部どころか、10分の1も知ることが出来ない。通り過ぎるのさえ無理だ。
何処かヨーロッパや台湾や北アフリカで育まれた音楽が、
知ってるミュージシャンを数ステップ経たら線が繋がったりとかが、
限界になっちゃった。

何が悲しいかっていうと、ひっそりと生まれるこんなアルバムを気付き切れないのがね。
なんとなく。

ジャケ買いしてた頃は、ぼくも全アンテナを音楽サーチに向けてた。
「この安っぽさが、怪しい。イイに違いない」
「ナナがパーカッションだ」
「あらら、買ってみたら漫談だったしかも英語だし…」
みたいにやってた。楽しんでた。
多分、全部知ることよりも、その集中力が愉しかったんだと想うな。

初心忘るべからず。




















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by momayucue | 2018-05-03 15:07 | つれづれ | Comments(0)

モンキーマインド・ユー・キューブ・バンドのミュージックライフ。 こんな時代も音楽でしょう!


by momayucue
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