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ワインのストリーミング配信

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IT技術の進歩と競い合うように、コンテンツ提供技術も進化した。音声と画像とをそれぞれVRで提供出来る。視点が動くと、風景も動いたし、音場も動いた。走ればドップラー効果が体験出来るプラグインも装備された。

驚異が訪れたのは、「触れる」「触れられる」ことが開発されたときだ。殴り合うような痛みは、比較的早くに実現されたし、誰もそれ程繊細なものを求めなかった。ことによると、そういう刺激のマニアもいたのかも知れない。そういったマニア達は、報われない自分の幸福を得る為に、VRで補ったのだろう。そしていよいよ、性的な行為にも疑似が到達する。じらされ、撫でられ、掴まれ、挿入され、挿入し、息がかかる。

最後の難関が、ふたつ残った。
匂いと、味だ。

スメルからアロマ迄。いったいその道のプロを納得させるにはどうすればいい?調香師も、美食家達も、本物は「違う」というルサンチマンからスタートしている。欲しいものは演技ではなく、果てしなくそのものなのだ。彼等の肥大化した欲望を満たす為に何となくワインっぽい…ではお話にならない。技術者もメーカーも、気が狂わんばかりに試験と修正と調査を行い、監修者は著名人2000人に及んだ(バーチャルを楽しむタイプは強烈に少なく、皆他人よりも利き酒を披露したがった)。

遂に、成果が出た。レシーバーが試験を開始した。
「こんな雲丹ならプリンに醤油をかけた方がましだ」
という意見が出たが、それは実際にプリンに醤油をかけたシミュレーションで、つまり成功していたのだ。なかなかに雲丹を感じられる、という前向きな評価が80%を超えた。
軽量グラスの両脇にバランサーがつけられ、振動で重みをコントロールすることで酩酊感を。マウスピース付きのマスクで、味覚と嗅覚を。まずはガムから。次の段階でそれらは指先に取り付けた重力センサーから治験者の行動を読み取り、口にバーチャルな食物が運ばれたタイミングで口内にバリエーション豊かな圧を加え、食感を演出した。それらと香料、味覚料で、「食事と葡萄酒」が提供される。必要であれば満腹感も得られた。
所謂栄養補給は、サプリメントに任せるとする。技術の粋を尽くしたバーチャル味覚の脇を、サプリメントと血中アルコール濃度が固める。ざらりとした舌触りの、ワインが、ネットワーク越しに届けられる。

やがて、音楽がそうであったように、ワインが定額で好きなだけストリーミングで「飲める」ようになった。なかなかに設備が重たい為、それなりの価格ではあるが、品質は悪くない。ちゃんとユーザーがついた。勿論テイスティングのような繊細な瞬間を再現するのは困難だ。下手をすると1本10万円の代物よりも高くつく。しかしその分、現実には体験出来ない別な刺激を加えてみることが出来る。例えば、ワインのプールで泳ぐなんて真似は、現実ならば不可能だが、VRならば…。

定額で収益が出れば、低所得者にも、食事の満足感と栄養補給が出来る。飢えは、無くなるのだ。


……。


なんて未来、来るのかも知らんが気色悪い。



画像はワインハウスでした。




















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by momayucue | 2018-07-21 13:09 | もまゆきゅコンテンツ | Comments(0)

モンキーマインド・ユー・キューブ・バンドのミュージックライフ。 こんな時代も音楽でしょう!


by momayucue
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