つれづれ

ダイ・ハード4.0に見る、Too Muchの変化について

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ヒットシリーズの「ダイ・ハード」は、1作目2作目は最高で、3作目になると何かが違ってきて、そこから先はひたすら派手のインフレな印象ばかりでした。ここ迄タフになったら、アベンジャーズにだって入れるんじゃないか?的な。
最初のヤツは、ジョン・マクディアナン監督。LAにある日本企業のビルを占拠したテロリストと、何とか人質にならずに逃げおおせたNYの刑事が、駆け引きとアクションの消耗戦を繰り広げる、名作。この映画が「スピード」「コン・エアー」等々その後のアクション映画のスタイルに多大な影響を及ぼしたことは、今更言う迄もなかとです

WOWOWで一挙放送するということで、唯一劇場で観てない「ラスト・デイ」と、「4.0」を、改めて観てみました。ラスト・ディはまあこんなもんだよなと言う感じ。今時ならTVドラマでの前後編でもこのくらいのことをやるかも。「24」なんて明らかにスケールが上回ってる。ただ、あの手のモノはCIA最強説若しくは、海兵隊最強説に寄っていくんですよね。誰かジェイソン・ボーンに勝てるか?ダイ・ハードのいいところは、そんなスーパー鍛えられた特殊工作員ではなくて、本来パワーでも技術でも劣っている独りきりの男が、何とか隙をついて切り抜けてくその設定です。シリーズ当初は、マックレーンとごく一部の味方を除くと、警察側もレポーターも苛々させるキャラばかりだった。しかし、その後のアクション映画って、その図式も一寸変えてて。確かに元祖の「3」でもうそんな間抜け過ぎるヤツは出なくなった。


ふぅ…。やっと本題、「4.0」です。
IT戦vsアナログ刑事の闘い。インフラに侵入して信号を操作したり、全米の電力を麻痺させたり、TVを乗っ取るのは、物語の初期設定だから、無茶をしよるとは想うけど、まあ判ります。
F-35戦闘機が高速道路を走る?マックレーンが翼に飛び乗る?マジか…。そこだけは刑事というよりターミネーターみたいで、一寸なぁ…。ってかそこが目立って以前観たときは引き気味だったんだけど、今回観返すと、現状のインフレに比べたら全然大丈夫ってなってしまった。リーアム・ニーソンは不時着する旅客機の中で闘いまくって、乗客をきっちり助けた。ゾンビものなので一寸事情は違うけどブラッド・ピットも、墜落する飛行機の中で生き延びた。ふと気付くとマックレーンの不死身っぽりも、F-35なら乗れるレベルに(普通のファントムだったら空中静止が出来ないから…)。
いや、ほんとは大丈夫じゃないですよ。でも、映画全体として見た場合、案外堅実だった。「運悪く」テロリストの手を貸したターゲットのオタク左翼少年を助けてしまい、彼と関わったばかりに次々に命を狙われ、遂には娘を人質に取られる。マックレーンは、娘の父として命がけで闘い、オタク少年にも父親の役割りを見せ、やがて少年は成長する。なかなかいい映画じゃん。

考えてみたら、最近の「物語ビジネス」(たにふじの造語)は大変なハードルを越えてます。アクションと、スリルと、チームと、家族と、成長と、を盛り込まないといけない。映像と完全にシンクロした派手な音楽でないといけない。人種偏見を取り払い、LGBTに敬意を示し、宗教の自由を尊重するのも、デフォルトだ。どれひとつでも、映画を20本撮るのに値するテーマです。なのに近頃はてんこ盛りが普通になってて、逆に軽くなってしまう。
ところで、幾つかトレンドがあります。80'sを意識する。これがどうしてなのか、80年代当事者だったぼくには逆にわかりませんが、どうもそうなってるのは感じます。それから、マーケットとしての中国とインドを意識する。人工が多く、マーケット価値が高まるから。殊インドは映画好きな国民性だし。問題は中国。社会主義国家なので、題材的にNGなものが幾つもある。映画市場が動いたらこれらのトレンドは変わるかも知れないですが、それは人口分布からみて産業の縮小を意味しそう。ヒーローものに200億かけるのは、いつまでもは無理なんじゃない?
昔は、特撮ものって言うのは職人が技術とアイデアを出して色々とやってた。大量の火薬をどううまく使うか。建物が壊れるのをどう表現するか。ジュラシック・パーク以降はCG化がどんどん進んで、今はかなりな割合でCG担当の人件費になってる。のせいかどうかはわからんけどエンドロールが異常に長く、そこで退屈させないようにとか、終わった後にもうひとつオチをつけるとか。今では上映時間と「作品」そのものの時間の乖離がむちゃくちゃになってる。本当は生身の人間と人間が真正面から殴り合うというだけでかなり絵になるのに、ビール瓶を頭で割らないと、がエスカレートしていく。本当は血がどす黒いだけでけっこうイイのにね。
ただ一方で、そのToo Muchに身体が馴れてしまった今では、「ダイ・ハード4.0」のてんこ盛りジェットコースターでも、父親像とか少年の成長物語とかにじーんと来るようになれたのでした。そうです、ぼくは本当に本当に、チームプレイというヤツに弱いのです。













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by momayucue | 2018-09-11 20:27 | つれづれ | Comments(0)

モンキーマインド・ユー・キューブ・バンドのミュージックライフ。 こんな時代も音楽でしょう!


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