つれづれ

Small Change/トム・ウェイツ

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一寸だけかすれ声の、たにぴ@もまゆきゅです。

ゆーこさんは澄んだ声質で、更にノン・ビブラートが持ち味。
時々ぼくが作るスティーリー・ダン風味の曲で、
異様な正確さで音程を追いかける。いやいつも申し訳ないと想ってます。
所謂「流す」ようなメロディー、勢いで過ぎていくメロディーが、
自分ではどうも苦手で、
聴くのなら多少はいいんだけど、書くのは相当困難です。
そういうのが書けたらもう少し沢山の人に聴いて貰える気もするのだが…。
いつも、「曲が難しい、ゆーこさんが気の毒!」と迄言われる。

さて、Tom Waits。
世界最高峰の、濁声。
その昔、23歳でデビューしたばかりの頃は、
転調しないけれどノスタルジックで音楽的でセンスのいい曲と、
まじかよと想うような凄い声。

しかし、4作目にあたるこれを聴いた時には、驚いた。
もう濁声を越えて、ホラーかも。
本物としかいいようがない。
ピアノも曲も圧倒的にセンスいいし、
アイデアもいったい何処で考えつくんだろうと想わされる。
ラップのような、JAZZのような、語りのような。

日本ではこのアルバムの1曲めが、
少し前に重厚なTVドラマのテーマ曲に使われ、
認知度もどっと上がりました。
アルバム買った人、いるかな…トムの曲は入ってないけど。

ぼくは6曲めの"Invitation to the Blues"が兎に角好きで。
B面1曲め、ですね。

アルバム中には、ずっこけドラム(なんとシェリー・マン!)に併せて、
トムがホラを吹きまくる奇想天外な曲もある。
完全な韻律を高速スウィングに乗ってまくしたてる曲では、
意味不明な言葉を並べながらも、聴き手を必死に励ましている。

そんな中では、"Invitation to the Blues"は比較的オーソドックス。
ルグランのような名曲然とした佇まいです。
ルー・タバキンのサックスソロもジェリー・イエスターのストリングス・アレンジも、
なんでこの音を選べたんだろうという、もう胸をかきむしられる切なさ。

彼は全キャリアを通して、矢鱈と知的な酔っ払いキャラです。
但し、テクノ・ポップを始めたりはしないものの、
音楽的振幅は只の酔っ払いじゃない。
レニー・ブルースもヒップホップも真っ青のボキャブラリーは、初期から。
フォーク調の音楽から始めたけど、このアルバムでは誰でもJazzを想うでしょう。
で、その後は本当にJazzをカヴァーしたり、
(とは言え、レナード・バーンスタインの曲だったりして)
ちゃんとロックンロールもやってロッド・スチュワートがヒットさせたり
一方でどんどんアヴァンギャルドにもなる。
"Swordfishtrombones"で何か変になって、
"Rain Dogs"に至っては、オルタナティブもブルースも全部蹴散らした。
ここで初めてキース・リチャーズと共演したらしいけど、
いや全然新鮮味はない。もう枯れっぷりが、がざがざのかさかさです。
アサイラム期という、西海岸のレーベルにいた時期と、
オルタナ期からのトムは、別人の酔っ払い。で、この「ジャラ銭」というタイトルのアルバム、
時期的にもどっちつかずな頃なんだけど、
ぼくはこの時彼にブルースに誘われて、
以来そちら方面のやさぐれにすっかり虜ってわけよ。
……って感じの訳詞が、アルバム買うと入ってて、
なかなか笑える。










by momayucue | 2018-12-12 23:57 | つれづれ | Comments(0)

モンキーマインド・ユー・キューブ・バンドのミュージックライフ。 こんな時代も音楽でしょう!


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