すっかりホラーが平気になっちまった、たにぴ@もまゆきゅです。
でもないか。
でもないな。
ホラーにもまあ幾つか種類があるわけでしょう。
■怪奇もの:オカルトとか、宇宙人とか。
■サイコもの:異常心理とか天才的な殺人者とか。
■SFもの:得体の知れない生物だったら取り敢えず怪奇ものに入れてもいいけど、
最近はAIが人間に氾濫したり、いっそ人間を支配してたり。それは一応別枠にしてみた。
この中で、サイコものやロボットが反乱するなんてのは、
もっていき方によっては怖いです。とりわけ残酷描写なんてのは、
俳優の演技や演出によっては、こちら迄痛みで顔が引き攣ったりしますよね。
でもねー、ぼくには何か決定的なものが損なわれてしまったんです。
つまり、映画を観ても、たいして怖いと想わない。
昔々はオカルトものなんて映画も小説も怖くて観れなかった。避けてました。
前にもどっかで書いたかな…、「エクソシスト」とたまたま同じ時期にヒットしたからという理由「だけ」で、
南沙織の曲のイントロが怖いとかいう間抜けっぷり。
それが今や完全なすれっからしです。
全く引きずらない。観たあと平気で墓地とか歩けるし、
困ったことに他の人が怖がるのもピンとこなくなってしまって、
ホラーを観たくないという人を察してあげられないです。
一寸前に、サンダーキャットのアルバムジャケットを普通にtwitterにあげてたら、
「たにふじさんお願い、アレ突然TLに出てくるの怖いんです」
と言われてしまったことがあります。
麻痺しとる…。
「決してひとりでは見ないでください」というキャッチコピーに対して、
「いえ、大丈夫ですぼくは…」とか返しちゃいそうだ。
サスペリアの旧作、リアルタイムではそれこそ怖がり絶頂の頃。
でも、或る日を境に怖くなくなってからは、
寧ろホラーというよりはバレー漫画です。おぞましいプリマ争い…みたいな。
かのThom Yorkeがこの映画のリメイクで初のサウンド・トラックを担当したエピソードで、
「監督アタマおかしい。やったことない者にそんなこと出来る訳ない…」
と悩んだとか。
トレント・レズナーが初めて映画音楽やった時に(この取材面白い!)、そんな風にビビったかどうか。
依頼された以上、恐らく監督には期待する何かがあるんです。
「ハワード・ショアじゃなくて、自分に来た理由は…」と考えれば、
そんな既存のスコアイメージに囚われなくていい筈。
結論から言ってしまうと、エレクトロニクスを使うロック畑のミュージシャンがよくやる、
ザ・アンビエントなアプローチ一辺倒ではなかった。
それもあるにはあるけど、もっとサントラのマナーに忠実でした。
音楽だけ聴いていても、かろやかな和声が場面が変わるタイミングで不穏な和声に変わり、
ある意味、型にはまってるとも言えちゃう。
言えちゃうけどそこは監督にとっては、おそらくうれしい誤算なんだと想います。
何故かと言うと、そのサントラ然とした楽曲は、
モロにThom Yorke節全開だから。
あの声で歌ってる曲もあって、そりゃあもうばっちりサスペリアでしょう。
で、2枚組ですよ。
ピンクとブルーの鮮やかなジャケットを見て、
「わ、かわいい!」
と言ってた女子がいたけど、
予備知識ゼロで映画観ちゃったら大変かも。
ぼくは怖くないけど~。