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Technodon(2020リマスター)/イエロー・マジック・オーケストラ

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状況に迫られるという状況を何度も経験している、たにぴ@もまゆきゅです。

2020、コロナな日々のさなか、リマスターされてリイシューされた、リ・YMO。
この「リ・」ってのは、流石にぼくの造語です。
今考えました。
で、どういうことかって一応説明すると、
Yellow Magic Orchestraというのは、1978~1984の間が言わば本活動で、
2008年頃からは、呼び方を一寸変えたり正々堂々正面突破したりしながら、
ここ数年のように、
「やってなくても、ちゃんとそこにある」
という状態になってます。
この途中、1992年から始まる超特大プロジェクトが一度挟まってて、今回のはその話です。

この短期間の再結成は、兎に角うさぎにつの、莫大なカネが動いたんです。

ざっとそのカネのかかりっぷりを。
記者会見も演出たっぷり。フォーシーズンスで、ベッドで3人が手錠に繋がれてる。
山本耀司によるパーフェクトな仕上がりの、基本カラーを揃えつつもデザインの違う衣装。
チャップリンのようなアンバランスを狙ったとか。
しかもそれは、ライヴ時にはエンジニアのgo hotoda氏にも作られたらしい(見てないけど)。
「テクノドン」というアルバムを出し、超旬な顔ぶれによるリミックスが出て、
東京ドームでのコンサートが会場をフルに使ったCGとともに実施された。
プレスリーの有名曲を日本語でカヴァーした曲には、
さくらももこ原作による着地不能なナンセンス人情喜劇ドラマのテーマ曲という役回りが。

俯瞰してみると、音楽が中心じゃないんです。
媒体もコンテンツも横断して、トータルなYMO現象を作り上げてる。その最前列には、音楽はない。
アルバムだけじゃなく、写真集や取材本も、中心にいるのは、YMOです。YMOという怪物。
社会的存在が音楽を凌駕してた。で、その「社会的存在」の正体はカネってことになってしまう。

やだよね普通。ぼくがメンバーだったら、気が重い。

そんな中でも、素晴らしいアルバムが、ちゃあんと出来た。
音が良かった。タイトで、エコー他エフェクトでの誤魔化しがなく、くっきりしてる。
曲の新しさはあまりなく、かつてのYMOでもなく、3人の当時の音楽とも違う、
スタイルとしては一寸中途半端なものだった、…かも…。
ただ、いつもそうなんだけど、ぼくはテクノって音楽のテクノっぽさには、興味ないんです。
音楽として、曲として、どうだろう。
楽曲自体が、最初から有機的なものを避けている。
サイボーグのようなイルカ。レプリカントのようなギブスンの声。
排除されたエスニック。無国籍。
それから…、
コードと無関係なベースライン。
ワンコードから突然の転調による、他に聴いたことのない高揚感。
徳武さんのギター。
年齢的なこともあったけど、ぼくは夢中になって聴いたよ。

もともと音楽性も演奏技術も飛び抜けてる3人なので、気が合うのは当然だけど、
あの政治的重圧って、それをも操作しようとしてた。音楽なのに。
だから、ふと街で出逢って再会した細野さんと教授がレコーディングに参加し、
ゆっくりとYellow Magic Orchestraめいたものになっていったのは、3人の復讐に、ぼくには見える。
音楽が、マスに復讐した経緯。

もともと音がよかったのに、2020リマスターはどうだろ…と心配だったけど、
全然いい。驚く。




















by momayucue | 2020-04-27 22:01 | 未分類 | Comments(0)

モンキーマインド・ユー・キューブ・バンドのミュージックライフ。 こんな時代も音楽でしょう!


by momayucue
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